コンビニやスーパー、自動販売機で当たり前のように売られているミネラルウォーターなどのペットボトルの水は本当に安全なのでしょうか?
結論から言うと、ペットボトルの水には危険な成分が含まれていたり、飲み過ぎると体調不良を引き起こす原因になったりする場合があり、体に悪い可能性があります。
本記事では、コンビニで買うことができるペットボトル入りのミネラルウォーターが危険で体に悪い理由を詳しく解説していきます。
目次
コンビニで買えるペットボトルの水が危険で体に悪い理由を解説!
それでは、コンビニで購入することができるペットボトルの水はなぜ体に悪いと言えるのでしょうか?
結論から言うと、ペットボトル入りのミネラルウォーターには、様々な理由から体に悪い成分が含まれている可能性があるからです。
ここでは、コンビニで購入することができるペットボトル入りのミネラルウォーターに有害な成分が含まれている理由を、過去の事例やデータをもとに具体的に解説していきます。
水源の汚染により体に悪い成分が基準値を超えて含まれてる危険性がある
ペットボトルの水が体に悪い1つめの理由は、発がん性物質である硝酸態窒素が基準値を超えて含まれている可能性があることです。
硝酸態窒素とは化学肥料中のアンモニアが酸化したもので、体内でアミノ酸と結合し発がん性を有するニトロソアミンに変化する物質です。
また、乳幼児では全身に酸素不足が引き起こされるメトヘモグロビン血症の危険性があり、欧米では過去に死亡例もあります。
日本では1970年代以降化学肥料がさかんに使用されていたことから水源が汚染され、現在も高濃度の硝酸態窒素が含まれる地域があります。
ミネラルウォーターと水道水では安全基準に関する検査項目数が違う
ミネラルウォーターと水道水を比較すると、定められた安全基準の種類と数が異なっています。
水道水は水道法で安全基準が定められており、細菌の有無や成分基準値などについて51項目のチェックをクリアなければなりません。
対してミネラルウォーターは厚生労働省によると「清涼飲料水」の「ミネラルウォーター類」に分類され、安全基準は食品衛生法により定められています。
検査項目は、加熱殺菌ありの場合44項目、なしの場合15項目と水道水よりも少なく、水道水の方が厳しいチェックをクリアしていることが分かります。
高温によりペットボトルの有害成分が水に溶けだす可能性がある
ペットボトルはポリエチレンテレフタレートという耐熱性・耐薬品性がある強度の高い素材で作られています。
ポリエチレンテレフタレートを製造する過程で、発がん性のあるアンチモンが触媒として使われており、アンチモンは高温や長期の保存によりペットボトル内の水に溶け出す可能性があります。
溶け出す量は微量で人体に影響を及ぼす証拠はありませんが、有害な物質であることに変わりはないので、できる限り摂取は控えるべきです。
このように、水自体は安全でも入っている容器によっては体に悪いものに変わる危険性があるため注意が必要です。
ミネラルウォーターを飲み過ぎることで生じるリスクをご紹介
ミネラルウォーターにはカルシウムやマグネシウムなどの体に必要なミネラルが豊富に含まれており、飲むことで手軽にミネラルを摂取することができます。
しかし、ミネラルは他の食材からも補っているためミネラルウォーターを飲み過ぎるとミネラルの過剰摂取となり、体に悪い影響を及ぼす可能性があります。
ここではミネラルウォーターを飲み過ぎることでどのようなリスクが生じるのかを4つに分けて解説していきますので、参考にしてみてください。
- 下痢になる
- 腎臓に負担がかかる
- 水中毒をおこす危険がある
- 有害物質が蓄積される危険がある
ミネラルウォーターを飲み過ぎるリスク①:下痢になる
ミネラルウォーターを飲み過ぎることで生じるリスクの1つめは、下痢になるということです。
ミネラルウォーターには軟水と硬水があり、特に硬水にはマグネシウムが多く含まれています。
マグネシウムには便を柔らかくする効果があり、便秘を解消し腸内環境を整えてくれるメリットがあります。
しかし、ミネラルウォーターを飲み過ぎると、マグネシウムの摂取過多となり下痢を起こす場合があるので注意が必要です。
ミネラルウォーターを飲み過ぎるリスク②:腎臓に負担がかかる
ミネラルウォーターを飲み過ぎることで生じるリスクの2つめは、腎臓に負担がかかることです。
腎臓は体内の老廃物や水分をろ過し不要なものを尿として排出する働きを持った臓器ですが、ミネラルウォーターに含まれるミネラル分が腎臓に負担をかける可能性があります。
特に、腎臓病を患っている方や腎臓の働きが弱っている方は、ミネラルウォーターを飲み過ぎることで症状を悪化させる危険性があるため飲用を控えましょう。
ミネラルウォーターを飲み過ぎるリスク③:水中毒をおこす危険がある
ミネラルウォーターを飲み過ぎることで生じるリスクの3つめは、水中毒をおこす危険があるということです。
ミネラルウォーターを含む水は、短時間で大量に摂取すると体内の血液が薄まり、低ナトリウム血症を引き起こす可能性があります。
主な症状はめまい・吐き気・動機などで、重症の場合は昏睡状態となったり死亡する可能性もあります。
水の致死量は10Lと言われているので、1度に大量に摂取することは控え、こまめな水分補給を心掛けましょう。
ミネラルウォーターを飲み過ぎるリスク④:有害物質が蓄積される危険がある
ミネラルウォーターを飲み過ぎることで生じるリスクの4つめは、体内に有害な物質が蓄積される危険があるということです。
マグネシウム・カルシウム・カリウムなど、体に必要な成分であるものの摂り過ぎると体に蓄積され悪影響を及ぼすミネラルが、ミネラルウォーターには多く含まれます。
ミネラルウォーター自体が悪いわけではなく、あくまでも飲み過ぎによるミネラルの摂取過多が危険なので、適切に敵量を飲むことで手軽にミネラルを摂取でき健康維持に役立てられるでしょう。
安全基準の高いミネラルウォーターの選び方
ここまでミネラルウォーターの危険性や体に悪い理由を解説してきましたが、安全性の高いミネラルウォーターを選ぶためにはどういった点に注意するべきなのでしょうか?
ここでは、安全基準の高いミネラルウォーターを選ぶために確認するべきポイントを詳しく解説していきます。
体質や使用目的なども考慮したうえで、自分の体に合ったミネラルウォーターを選ぶ際の参考にしてみてください。
硬度が体質に合った基準値のミネラルウォーターから選ぶ
ミネラルウォーターは硬度により軟水と硬水、中間の中硬水に分けられており、硬度は土壌成分や土壌内での滞留時間によって変わります。
日本の土地は海までの傾斜が急で地下水が短時間で地層を流れるため、あまりミネラルを含まない軟水が多くなります。
一方、欧米では海までの傾斜がなだらかでミネラルを多く含んだ硬水が多いですが、軟水に慣れた日本人は硬水を飲み辛く感じることが多いです。
赤ちゃんのミルク用には軟水、硬水に慣れていない方は中硬水、ミネラルを多く摂りたい方は硬水と体質に合った水を選ぶことが大切です。
有害物質がより多く「ろ過」されている「RO水」を選ぶ
コンビニなどで販売されているミネラルウォーターは「天然水」と「RO水」に分けられています。
「RO水」とは「RO膜」と呼ばれるフィルターを使って、約0.0001ミクロンのろ過を行った水のことで、ウィルスレベルでろ過を行うため安全性が高いことが特徴です。
味を構成するミネラル類までろ過してしまうため、風味は天然水に劣りますが、より安全性の高い水が飲みたい方は「RO水」を選ぶようにしましょう。
水を常温保存したい場合は腐りにくい「加熱処理された水」や「水道水」から選ぶ
水そのものは無機物のため腐ることはありませんが、中に含まれる不純物・微生物・細菌などの影響を受けると腐ってしまいます。
備蓄用などで水を常温保存したい場合は、加熱処理されたミネラルウォーターや殺菌作用のある塩素が含まれた水道水を使用するようにしましょう。
85度で30分以上の加熱処理を行う殺菌方法は、数ある殺菌方法の中でも高い効果が期待できるため、常温保存に適していると言えます。
また、東京都水道局が2011年に発表した情報によると、水道水は常温で3日保存できるということです。
コンビニで買えるペットボトルの水4種類の違いをご紹介
コンビニに並んでいるペットボトルの水は一見すべて同じに見えますが、法律の規定により処理の方法などで名称が異なります。
厚生労働省の「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」では飲用に適した水を容器に入れて販売する場合、ここでご紹介する4種類のいずれかを品名として記載する必要があります。
ここでは、コンビニで買うことができるペットボトルの水4種類をリスト形式でまとめているので、自分に合った水を選ぶ際の判断材料にしてみてください。
- ミネラルウォーター
- ナチュラルウォーター
- ナチュラルミネラルウォーター
- ボトルドウォーター
コンビニで買えるペットボトルの水①:ミネラルウォーター
コンビニで買うことができるペットボトルの水の1種類めは「ミネラルウォーター」です。
ミネラルウォーターは品質を安定させるために、ろ過・沈殿・加熱殺菌以外にオゾン殺菌や紫外線殺菌などを行った後で、人工的にミネラル成分を調整します。
これからご紹介する他の水に比べても、人の手による調整が多く加えられるため、より安全性の高い水となっています。
また、場合によっては複数の水源の水をブレンドしていることもあるのがミネラルウォーターの特徴です。
コンビニで買えるペットボトルの水②:ナチュラルウォーター
コンビニで買うことができるペットボトルの水の2種類めは「ナチュラルウォーター」です。
ナチュラルウォーターとは特定の水源で採取されたものを原水として、沈殿・ろ過・加熱処理以外の処理を行っていないものを指します。
最低限の処理のみを行うことで、自然の味わいと安全性を兼ね備えているのがナチュラルウォーターです。
含まれるミネラルの量も次にご紹介するナチュラルミネラルウォーターなどと比べて少ないため、飲みやすく毎日の水分補給に適しています。
コンビニで買えるペットボトルの水③:ナチュラルミネラルウォーター
コンビニで買うことができるペットボトルの水の3種類めは「ナチュラルミネラルウォーター」です。
ナチュラルミネラルウォーターは特定の水源の地下水を原水とし、地中でミネラルが溶け出すのを待って採取したものです。
沈殿・ろ過・加熱処理を用いて殺菌しますが、殺菌処理が一番難しいとされています。
ナチュラルミネラルウォーターには天然のミネラルが多く含まれており、自然が育んだミネラルを摂取することができます。
コンビニで買えるペットボトルの水④:ボトルドウォーター
コンビニで買うことができるペットボトルの水の4種類めは「ボトルドウォーター」です。
ボトルドウォーターは、上記のミネラルウォーター・ナチュラルウォーター・ナチュラルミネラルウォーターを除いた飲用可能な水のことを指します。
処理方法に定めはなく、飲用水や蒸留水にミネラル成分を添加したものや、ウォーターサーバーで使われるRO水などもボトルドウォーターに含まれます。
コンビニで買える安全値の基準が高いおすすめのペットボトルの水ランキング5選
ここまで、安全基準の高い水の選び方やミネラルウォーターの種類をご紹介してきましたが、具体的にどの商品の安全基準が高いのでしょうか?
各メーカーから様々な種類のペットボトルの水が販売されているため、どれを選ぶのがいいのか迷ってしまう方も多いことでしょう。
ここでは、コンビニで購入することができるペットボトルの水の中から、特に安全値の基準が高いものをランキング形式で第5位までご紹介します。
【第1位】安全値の基準が高いペットボトルの水ランキング:い・ろ・は・す 天然水【軟水】
安全基準が高いペットボトルの水ランキング第1位は「い・ろ・は・す天然水」です。
い・ろ・は・す天然水は、日本全国の厳選された7か所の採水地から自然に磨かれた地下水を採水して作られた商品です。
品質チェックは、国が定めた品質チェックよりも厳しい独自の基準で行われており、毎日行う定期検査のほかにも定期的に280項目以上の検査を実施しています。
水の品質管理だけではなく、工場の衛生管理も徹底して行っており異物や雑菌を排除していることから、い・ろ・は・す天然水は安全性が高いと言えます。
ランキング第1位:い・ろ・は・す 天然水の詳細一覧
商品名 | い・ろ・は・す 天然水 |
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値段(税込) | 82円/本 |
水の種類 | 軟水 |
硬度(1Lあたり) | 31~71mg (地域によって変動あり) |
カルシウム(1Lあたり) | 0.17~1.2mg (地域によって変動あり) |
マグネシウム(1Lあたり) | 0.23~1.0mg (地域によって変動あり) |
内容量 | 540ml |
採水地 | 北海道清田/岩手県奥羽山脈/富山県砺波/山梨県白州/鳥取県大山/熊本県阿蘇 |
【第2位】安全値の基準が高いペットボトルの水ランキング:サントリー天然水【軟水】
安全基準が高いペットボトルの水ランキング第2位は「サントリー天然水」です。
サントリー天然水は日本の「南アルプス・北アルプス・奥大山・阿蘇」を水源としたナチュラルミネラルウォーターで、汲み上げた水を外気に触れさせることなくボトリングしています。
月1回の放射線物質分析を実施するなど品質管理も徹底されており、安心して飲むことができるナチュラルミネラルウォーターと言えるでしょう。
ランキング第2位:サントリー天然水の詳細一覧
商品名 | サントリー天然水 |
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値段(税込) | 86円/本 |
水の種類 | 軟水 |
硬度(1Lあたり) | 10~80mg (地域によって変動あり) |
カルシウム(1Lあたり) | 0.1~2.4mg (地域によって変動あり) |
マグネシウム(1Lあたり) | 0.02~1.1mg (地域によって変動あり) |
内容量 | 550ml |
採水地 | 北アルプス/南アルプス/奥大山/阿蘇 |
【第3位】安全値の基準が高いペットボトルの水ランキング:CRYSATL GEYSER(クリスタルガイザー)【軟水】
安全基準が高いペットボトルの水ランキング第3位は「CRYSTAL GESE(クリスタルガイザー)」です。
クリスタルガイザーはカリフォルニア州北部のマウントシャスタの湧水をボトリングし、大塚食品が日本向けに輸入販売している商品です。
シャスタは自然保護区となっており、人や車が通らず外部の影響を受けることが少ないため、水源の成分や温度などがほぼ一定です。
最新鋭の設備により徹底した衛生と品質管理システムを備えた「シャスタプラント」で、製造から出荷までをフルオートメーション化することで品質を保っています。
ランキング第3位:クリスタルガイザーの詳細一覧
商品名 | クリスタルガイザー |
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値段(税込) | 108円 |
水の種類 | 軟水 |
硬度(1Lあたり) | 38mg |
カルシウム(100mlあたり) | 0.64mg |
マグネシウム(100mlあたり) | 0.54mg |
内容量 | 700ml |
採水地 | マウントシャスタ |
【第4位】安全値の基準が高いペットボトルの水ランキング:宮崎県霧島の天然水【中硬水】
安全基準が高いペットボトルの水ランキング第4位は「宮崎県霧島の天然水」です。
宮崎県霧島の天然水はファミリーマートオリジナルの商品で、希少ミネラルである美容成分「シリカ」が含まれていることが特徴となっています。
ナチュラルミネラルウォーターに分類されており、100%ナチュラルなうえにシリカが含まれているのが嬉しいポイントです。
シリカ以外のミネラルも豊富に含まれた中硬水で、コンビニで手軽に購入することができるシリカ水として高い人気があります。
ランキング第4位の宮崎県霧島の天然水の詳細一覧
商品名 | 宮崎県霧島の天然水 |
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値段(税込) | 108円 |
水の種類 | 中硬水 |
硬度(1Lあたり) | 150mg |
カルシウム(1Lあたり) | 3.1mg |
マグネシウム(1Lあたり) | 1.7mg |
内容量 | 600ml |
採水地 | 宮崎県霧島連山 |
【第5位】安全値の基準が高いペットボトルの水ランキング:evian(エビアン)【硬水】
安全基準が高いペットボトルの水ランキング第5位は「evian(エビアン)」です。
エビアンはフランスにある自然保護区で採水された、世界中で愛飲されている知名度の高い硬水のミネラルウォーターです。
品質はEUの定める厳しい基準を満たしており、水質とミネラル成分を変えないために、外気に触れさせることなく水源から直接ボトリングしています。
また、工場では40人のチームが3交代24時間体制で品質管理を行っており、高い安全性を保っています。
ランキング第5位のエビアンの詳細一覧
商品名 | evian(エビアン) |
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値段(税込) | 148円 |
水の種類 | 硬水 |
硬度(1Lあたり) | 304mg |
カルシウム(1Lあたり) | 8.0mg |
マグネシウム(1Lあたり) | 2.6mg |
内容量 | 750ml |
採水地 | フランス=エビアン・レ・バン |
コンビニの水がなぜ危険で体に悪いのか解説!飲み過ぎのリスクや安全な水の基準まとめ
本記事では、コンビニで売っているペットボトルの水の危険性や体に悪い理由をご紹介するとともに、安全な水の基準や選び方を解説してきました。
コンビニの水は危険や体に悪い側面もありますが、体質や使用目的に合った正しい水を選び適切な飲み方をすれば健康維持に役立つこともあります。
本記事でご紹介した内容を参考に、普段コンビニで何気なく手に取っている水の買い方を見直してみてください。