鍵をかけてない自転車が盗まれた後で防犯登録してないことに気付いた場合、取り戻すことはできるのかが知りたい方も居るのではないでしょうか。
結論から言うと、防犯登録してない自転車は盗難届が出せないので取り戻せない可能性があります。その場合は、SNSや盗難情報データベースを活用するといった対処法が有効になるでしょう。
この記事では自転車を盗まれた時・盗難防止の対処法や、盗まれた自転車を探す方法を分かりやすくお伝えするので、お困りの方はぜひ最後までご覧ください!
目次
自転車の盗難件数は年間で約20万件
警視庁が公表しているデータによると、令和元年に発生した自転車盗難の認知件数は全国で168,703件でした。1日あたりに換算すると、462台の自転車が盗まれている計算になります。
したがって自転車を盗まれる可能性は決して低いとは言えず、ご自身の自転車がいつ盗難の被害に遭ってもおかしくありません。
まずは盗まれた自転車が鍵をかけてない確率や、防犯登録してない自転車は取り返せるのかなどのデータを解説するほか、電動自転車のバッテリーが盗難されたケースなどをご紹介します。
盗まれた自転車のほとんどは鍵をかけてない
過去に盗まれた自転車の多くは、共通して鍵をかけていなかったことが判明しています。
公共施設やスーパーなどの駐車場だけでなく、自宅など私有地に止めている自転車が盗まれるケースも珍しくなく「短時間の停車だから」と油断していた方も多いようです。
鍵をかけてない自転車はすぐに狙われるので、ちょっとした用事であっても必ず施錠してから離れるようにしましょう。
鍵をかけた自転車でも盗まれたという事例は多い
自転車が盗まれたケースの約半分は「鍵のかけ忘れ」が原因だと言われていますが、逆に言うとその他の自転車は施錠しているにもかかわらず盗まれたということになります。
特に鍵を押し込むだけで解錠できるプレスキー式は、特殊器具を用いずに簡単に解錠できるため被害に遭うケースが多いようです。
プレスキーだけではセキュリティーの面でも心許ないので、テンプルキー式・ボタン式・シリンダーキーへの変更や鍵の追加を検討してみてください。
防犯登録をしていない自転車は盗まれた後に見つかる確率が低い
防犯登録とは「この自転車は自分の所有物である」と証明するためのデータのことで、盗難・乗り捨てされた自分の自転車を見つける際の大きな手がかりとなります。
防犯登録してない自転車だと万が一の際に警察へ盗難届を出せないので、特に防犯カメラにも映ってない場合は見つからず、手元に帰ってこないケースがほとんどです。
盗まれた自転車を取り戻す確率を高めるためにも、自転車購入時には必ず防犯登録を済ませておきましょう。
電動自転車のバッテリーが盗まれた事例もある
自転車本体ではなく、電動自転車に搭載されたバッテリーだけが盗まれたケースもあります。
フリマサイトなどなら数千円~数万円で売れるためお金稼ぎに利用されるケースが多く、買い替えには3~5万ほど掛かり痛い出費となるので、盗難対策を徹底しておきましょう。
バッテリーの盗難対策例としては「バッテリーを取り外して屋内保管する」「電動自転車自体にカバーを掛ける」などの方法が有効なので、出来る限りの対策を行ってみてください。
自転車を盗まれた時の対処法をご紹介
きちんと施錠していたはずなのに、自転車が盗まれたというケースは決して珍しくありません。しかし盗まれた後の行動次第では取り返せる可能性が大きく変わります。
自転車が停めた場所にない場合は、放置自転車として撤去・移動されているケースや本当に盗まれたケースが考えられるので、様々な可能性を踏まえて行動する必要があるでしょう。
ここからは鍵をかけてない・防犯登録してない自転車が盗まれた時の具体的な対処法を紹介していくので、対応にお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
- 警察に被害届を出す
- 撤去の貼り紙が無いか確認
- 自転車の保険会社に連絡
自転車を盗まれた時の対処法①:警察に被害届を出す
鍵かけてない・防犯登録してない自転車を盗まれた時の対処法1つ目は、警察に被害届けを出すことです。
前提として、交番で被害届を出すためには防犯登録が必要になります。印鑑・防犯登録番号・免許証などの身分証を準備して、近くの交番へ出向き「盗難届を出したい」と伝えましょう。
保管していた場所や盗まれた日時などの必要情報を伝えると、自転車盗難保険の申請に使用する「盗難届出証明書」を受け取れるので、無くさないよう大切に保管してください。
自転車を盗まれた時の対処法②:撤去の貼り紙が無いか確認
鍵かけてない・防犯登録してない自転車を盗まれた時の対処法2つ目は、撤去の張り紙が無いかを確認することです。
自転車を止めた場所が放置区域・私有地だったことが原因で撤去された可能性もあります。周囲に撤去した旨の張り紙が無いか、張り紙があれば引き取り場所・連絡先の記載を確認してください。
撤去自転車の情報はネットで掲載されている場合もあるので「市区町村 自転車 撤去」で検索してみましょう。同じページに、引き取りに必要な情報も記載されているはずです。
自転車を盗まれた時の対処法③:自転車の保険会社に連絡
鍵かけてない・防犯登録してない自転車を盗まれた時の対処法3つ目は、自転車の保険会社に連絡することです。
自転車保険に加入している場合は警察署で盗難届を出した後に連絡して、加入内容をもとに今後の対応について詳しく相談してみましょう。
自転車保険に未加入の場合でも火災保険の家財補償が適用されるケースもあるので、契約書の控えの内容も併せて確認してみてください。
盗まれた自転車を見つけても勝手に取り返してはいけない
もしも近場で盗まれた自分の自転車を発見しても、勝手に持ち帰ることは避けてください。
自分の自転車であっても、今の所有者が盗難自転車と知らずに購入したものかもしれません。私有地から勝手に自転車を持ち帰ると不法侵入・窃盗罪に問われる可能性があるためご注意ください。
そのような自転車を勝手に持ち帰ってしまうと事態がややこしくなってしまうので、自転車を見つけた場所と防犯登録番号をすぐに警察に連絡しましょう。
盗まれた自転車を探す方法をご紹介
警察に被害届を出した後に良い知らせを待ち続けるのではなく「大切な自転車を自分で何とか探し出す方法はないか」と頭を悩ませている方も居るでしょう。
実際に盗まれた自転車を探す場合、自転車盗難情報データベースを活用したり、SNSで呼びかけるといった方法をいくつか試してみることをおすすめします。
ここからは盗まれた自転車を自力で探す方法を4つに分けて紹介していくので、ご自身のやりやすい方法を使って探してみてください。
- 放置自転車集積場を探す
- 自転車盗難情報データベースを活用
- オークションサイトを確認
- SNSを使う
盗まれた自転車を探す方法①:放置自転車集積場を探す
鍵をかけてない・防犯登録してない盗まれた自転車を探す方法1つ目は、放置自転車集積場を探すことです。
盗まれたのではなく放置自転車として撤去・移動されたケースの場合は、放置自転車集積場を探すと見つかる可能性があります。ネットで「市区町村名 自転車 撤去」と検索してみてください。
保管場所が記載されたサイトが表示されたら、防犯登録番号を準備して電話で問い合わせてみることをおすすめします。
盗まれた自転車を探す方法②:自転車盗難情報データベースを活用
鍵をかけてない・防犯登録してない盗まれた自転車を探す方法2つ目は、自転車盗難情報データベースを活用することです。
自転車盗難情報データベース「CSI:自転車特捜24時」は、日本全国の自転車盗難情報が寄せられるサイトで、高級自転車・シティバイク・ママチャリの情報まで幅広く網羅しています。
サイトを利用するには会員登録が必要になるので、こちらのページからメールアドレスとパスワードを記入して会員登録を行ってください。
盗まれた自転車を探す方法③:オークションサイトを確認
鍵をかけてない・防犯登録してない盗まれた自転車を探す方法3つ目は、オークションサイトを確認することです。
盗まれたロードバイクやマウンテンバイクは、お金稼ぎのためにヤフオクなどのオークションサイトで売却されることがあります。
盗まれた自転車と同じ種類の自転車が出品されたら通知が来るようにアラート機能を設定しておくと、自分の自転車が確認できるかもしれないので、念のため設定しておきましょう。
盗まれた自転車を探す方法④:SNSを使う
鍵をかけてない・防犯登録してない盗まれた自転車を探す方法4つ目は、SNSを使うことです。
TwitterやInstagramなどのSNSに、自転車の写真と必要な情報を併せて投稿してみましょう。可能であれば無料で取得できるGmailなどのアドレスを載せておくことをおすすめします。
- 商品名やブランド
- 傷など目立つ特徴
- パーツの種類
- 防犯登録番号
SNS上でより多くの目撃情報を集めたい場合は、投稿に「自転車盗難」のハッシュタグを載せてみてください。
自転車の盗難を防止できる対処法をご紹介
盗まれた自転車を取り戻すのは時間やお金が掛かるので、事前に盗難を防止する対処法を徹底しておきたいところです。
特に以下の場所は自転車の盗難が発生しやすいと言われていますが、これから紹介する対処法を試してみるだけでも盗まれる可能性を大幅に減らすことができるでしょう。
- 駅などの自転車が多い駐輪場
- デパートなどの商業施設周辺
- ファッション街の裏道など
- 自宅
最後に、大切な自転車の盗難防止に効果的な4つの対処法を紹介していくので、自転車を買ったばかりの方や過去に盗まれた経験のある方はぜひ参考にしてみてください!
自転車の盗難を防止できる対処法①:防犯登録
自転車の盗難を防止する具体的な対処法1つ目は、防犯登録を済ませておくことです。
防犯登録は警察で被害届を出すのに必要なので、未登録だと自転車を取り戻せる可能性が大きく下がってしまうでしょう。多くの場合、自転車を購入した店舗で防犯登録の手続きが行えます。
また、ネットで購入した自転車でも近くのサイクルショップに以下の必要書類を準備することで防犯登録に対応してもらえるので、万が一の事態に備えて必ず登録しておいてください。
- 未登録の自転車本体
- メーカー保証書(販売証明書)
- 身分証明書(運転免許証・保険証など)
- 登録料500円程度(都道府県により値段が異なる)
- 譲渡証明書もしくは登録カード(中古自転車の場合)
自転車の盗難を防止できる対処法②:紛失防止タグを付ける
自転車の盗難を防止する具体的な対処法2つ目は、自転車に紛失防止タグを付けておくことです。
紛失防止タグを自転車に取り付けておくことで、アプリから自転車の現在地を把握できます。実際に紛失防止タグの機能とSNSでの呼び掛けにより、半日で自転車を発見できた事例もありました。
紛失防止タグは、盗難者に捨てられないように目立たないサイズを選ぶと良いでしょう。警報機タイプなど様々な商品があるので、ぜひ自分に合った紛失防止タグを探してみてください。
自転車の盗難を防止できる対処法③:盗難保険をかけておく
自転車の盗難を防止する具体的な対処法3つ目は、盗難保険を掛けておくことです。
盗難保険では購入金額の70%が補償され30%は免責(自己負担)となります。鍵かけてないなどの過失による盗難や、サドルのみといった自転車のパーツは補償対象外なので注意しましょう。
また、フレームは購入金額の40%から免責金額を引いた差額、ホイールは購入金額15%から免責金額を引いた差額が補償されるなど、盗難状況で補償額が変わる点に注意してください。
自転車の盗難を防止できる対処法④:鍵は2個以上で地球ロックする
自転車の盗難を防止する具体的な対処法4つ目は、鍵を2つ以上使って地球ロックを施しておくことです。
地球ロックとは道路や柵など固定された場所と一緒に自転車を施錠する方法で、犯人に本体ごと持ち去られるリスクを減らすことができます。
盗まれやすいホイールとフレームを頑丈なU字ロックで施錠するなど、2つ以上の鍵を使うことで安全性を高められるので、複数の鍵を購入しておくと良いでしょう。
自転車が盗まれた!鍵をかけてない・防犯登録してない場合の対処法まとめ
この記事では鍵かけてない・防犯登録してない自転車が盗まれた時の対処法や、盗難を防止するための対処法をまとめて紹介しました。
盗難届の提出には防犯登録が必要なので、自転車の購入時に必ず登録しておきましょう。鍵をかけてない状態だと高確率で盗まれるので、離れる時は必ず施錠することをおすすめします。
大切な自転車を泥棒から守るためにも、目立たない形で紛失防止タグを付ける・鍵2つ以上で地球ロックするといった対処法をぜひ活用してみてください!