「コンビニのオーナーに興味があるけど、なってはいけないって本当なの…?」
脱サラして自分の店を持てるということから人気の高いコンビニ経営ですが、その裏側では過酷な面も多いようです。
これからオーナーとしてコンビニ経営に参入してみようかと考えている人も、経営者の実態や現場の声は気になるのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、コンビニ経営は地獄でオーナーの末路がやばい、悲惨という噂の真偽について徹底解説します。
コンビニオーナーになぜなるのか、また労働環境の実態などをデータを用いて紹介していきますので、コンビニ経営に興味のある方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
コンビニオーナーの末路は最悪で悲惨?やばい・きついって本当?
コンビニオーナーは馬車馬のように働くことになり、最悪の場合は悲惨な末路をたどるという印象をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
ここではコンビニ店舗の倒産数や、コンビニ経営をしていたオーナーの自殺や行方不明に関するデータを解説し、コンビニオーナーの末路が悲惨なのかどうかご紹介していきます。
コンビニオーナーはきつい?知っておきたいコンビニの倒産数
コンビニの店舗数は年々増えているものの、出店件数に比例するように倒産するコンビニも増え続けていることをご存じでしょうか。
公正取引委員会のデータによると、平成22年のコンビニの倒産・休廃業数は91件ですが、令和1年には316件と約3.5倍に増加しました。
近いエリアにたくさん出店するドミナント戦略によって店舗数が増加したことや、それによって売り上げが分散した結果として各店舗の売上が下がっていることも倒産の理由として挙げられるでしょう。
コンビニオーナーになってはいけない?オーナーの自殺や行方不明者は多い?
結論から言うと、コンビニオーナーの中に自殺者や行方不明者がいることは事実ですが、正確な人数などは公開されていません。
元々は売り上げが好調だったのに、近くのエリアにお店をたくさん出す本部の戦略によって売り上げが分散してしまい、経営難に陥ったオーナーもいますね。
コンビニの加盟契約をすると辞めたくても数千万円の違約金が発生してしまうため、コンビニ経営がきついのが本音なのに辞められずに苦しんでいるオーナーも多いようです。
結果として経営難や借金・過労などに耐えられなくなってしまい、最悪の場合逃げ道がなくなったオーナーが自殺したり失踪するケースは実際にあります。
コンビニ経営は地獄って本当?2つのやばい加盟契約内容を徹底解説
フランチャイズ契約するコンビニによっては、かなり過酷なやばい契約内容になっているようです。
ここからは、コンビニ契約のロイヤリティの高さや高額な違約金など、お金に関するコンビニの契約内容についての詳細を解説していきます。
- ロイヤリティが高いので利益率が最悪
- 辞めたくても辞められないほど違約金が高い
コンビニのやばい加盟契約内容①:ロイヤリティが高いので利益率が最悪
ロイヤリティについて簡単に説明すると、コンビニ経営をしているオーナーがコンビニ本社からさまざまなサポートを受けることに対しての対価を支払うシステムのことです。
大手コンビニチェーンでは、一般的に実際に売れた商品の仕入原価を売上原価として計算した「売上総利益×一定率」という形で、コンビニ本社に支払うロイヤリティの額が計算されます。
ロイヤリティの計算はコンビニチェーンごとに方法が異なり安い場合は3万円台ですが、上記の計算例で76%で乗じる、つまり利益の7割以上をコンビニ本社に支払うようなやばい契約もありますね。
このように、オーナーがコンビニ本社に支払うロイヤリティの金額が高く設定されているため手元に残る利益は少なく、コンビニ経営は稼ぎにくくて地獄というのが本音のようです。
コンビニのやばい加盟契約内容②:辞めたくても辞められないほど違約金が高い
経営難になったら潔く辞めればいいと考えている人もいるかもしれませんが、コンビニ経営の実態はそう甘くありません。
コンビニ経営は10年単位で契約するケースが多く、契約期間中に何らかの理由で経営を辞めるとなると、数千万円の違約金をコンビニ本社に支払うことになってしまうからです。
また、コンビニは24時間営業するなどの規約を守り続けらなければならないため、契約内容によっては30年以上加盟していても辞められないといったやばいケースもありますね。
つまりどれだけ経営状況が最悪な場合でも、オーナーが体調を崩して運営がきつい場合でも、数千万円の違約金が高すぎて辞められないのが本音というコンビニが多いのが実情です。
コンビニオーナーが地獄と言える4つのコンビニ経営の実態
コンビニ経営は地獄、コンビニオーナーになってはいけないと言われる理由の詳細を知りたい方も多いのではないでしょうか。
次に、公正取引委員会が令和2年にまとめたデータを参考に、コンビニ経営がきつい理由やコンビニオーナーの最悪な労働環境などの実態について紹介します。
- コンビニオーナーの1週間の店頭業務日数は平均6日以上
- コンビニオーナーの年間休日日数は10日以下が6割以上
- コンビニオーナーの本音「現在の業務時間は辛い」が6割以上
- 売上総利益の7割以上がロイヤリティになることもある
コンビニ経営地獄の実態①:コンビニオーナーの1週間の店頭業務日数は平均6日以上
オーナーとしてコンビニ経営の加盟契約をする以上は、かならず24時間営業しなければならないといった規約を守る必要があります。
何があっても規約は守らなければならないのに、もしもバイトなどの人手が見つからなかった場合は、オーナー自身が寝る時間を惜しんで働くことになるでしょう。
オーナーの一週間の店頭業務日数は平均6日以上となり、つまり週に1日も休めない・そもそも休みがないから肉体的にも精神的にも地獄というオーナーがほとんどだということです。
会社員であれば土日休みや有給休暇を取ることができますが、オーナーは状況次第で休みなく働き続けるため、きつい労働を強いられることになりますね。
コンビニ経営地獄の実態②:コンビニオーナーの年間休日日数は10日以下が6割以上
コンビニ経営をしているオーナーの中で、まとまった休日を取れている人はほとんどいないということも判明しています。
年間の休日日数が10日以下というオーナーは6割以上に上り、大半が月に1日休めたらまだマシというやばい状況に陥っているコンビニも多いようです。
コンビニは基本的に24時間365日営業なので、年末年始や祝日などでも関係なく働き続ける必要があるでしょう。
店頭業務を週に6日以上こなしながら今後の経営についても考え続けなければならないため、身体と頭を休める時間がオーナーにはほとんどありません。
コンビニ経営地獄の実態③:コンビニオーナーの本音「現在の業務時間は辛い」が6割以上
公正取引委員会のデータによれば、コンビニオーナーの6割以上が「現在の業務時間は辛い」と回答しています。
そのほか、現在の業務時間について「どちらかといえば辛い」が32.5%、「非常に辛い」が30.2%となっており、コンビニの業務時間がきついと感じるオーナーは合計で全体の62.7%という結果となりました。
先ほども解説したように、週に1日の休みがあるかないかで年間に10日休めれば良い方という最悪な労働環境なので、必然的な結果ともいえるでしょう。
これだけたくさんのオーナーがきついという本音を漏らしている事実をしっかりと受け止めて、実際の業務時間についていけるのかを契約前にきちんと考える必要がありそうです。
コンビニ経営地獄の実態④:売上総利益の7割以上がロイヤリティになることもある
コンビニ本社に納めるロイヤリティは、実際に売れた商品の仕入原価を売上原価として計算した「売上総利益×一定率(21%~76%)」になる場合もあるので、契約内容によっては売上総利益の7割以上がコンビニ本社への支払いに消えていきます。
本部店舗型契約であれば開業資金を400万円程度に抑えられますが、その分だけロイヤリティのパーセンテージが高めに設定されているケースもあるため、コンビニ経営の契約内容は事前にしっかりと確認しておかなくてはなりません。
ロイヤリティで大半がコンビニ本社に持っていかれて、バイトを雇う人件費などを差し引くとオーナーの手元に残るのは微々たる金額です。
さらに途中で辞めると高額な違約金が発生してしまいますので、契約内容を事前に確認して本当にやっていけるかどうかを考える必要があるでしょう。
コンビニオーナーにはなぜなるのか?開業する3つのメリットを紹介
ここまでコンビニオーナーの労働環境や収益の実態を解説しましたが、それでもオーナーになぜなるのか、またコンビニ経営にどんなメリットがあるのかも気になりますよね。
「なってはいけない」と言われるコンビニオーナーですが、ここではコンビニのオーナーになる3つのメリットについて解説します。
- 経験がなくても脱サラして独立開業しやすい
- 確立した信用・ブランドや販売ノウハウを得ることができる
- 将来的に多店舗展開して収入を上げることが可能
コンビニオーナーになるメリット①:経験がなくても脱サラして独立開業しやすい
コンビニオーナーになる場合はもちろん経営努力は必要になりますが、特殊な技術は必要ないことから未経験でも脱サラ・独立開業がしやすいのがコンビニオーナーのメリットです。
開業前にコンビニを経営するにあたって必要な知識を本社研修でしっかりと学べるため、初期費用とやる気さえあれば誰でも参入できるという敷居の低さは魅力的ですね。
また、分からないことがあれば本部のスーパーバイザーから経営に関するヒントやアドバイスを得られるため、相談できる相手がいる心強さもコンビニ経営の人気の理由となっています。
ほかの業種に比べると独立開業しやすいのがコンビニ経営なので、脱サラして自分の店を持ちたい方には向いているのではないでしょうか。
コンビニオーナーになるメリット②:確立した信用・ブランドや販売ノウハウを得ることができる
コンビニ各社はすでに信用を得ているブランドであり、その恩恵を受けられることが大きなメリットです。
新しい事業を立ち上げた場合は知名度や信頼を高めるまでに長い時間が掛かりますが、コンビニであれば「ブランドの信用という看板」が最初から手に入ります。
また販売・運営ノウハウが確立されており、研修やマニュアルが完備されていることによって、未経験者でも参入しやすいのが強みと言えるでしょう。
開業や研修の初期費用は掛かりますが、コンビニが長年かけて築き上げてきた経営のノウハウを短期間で習得できるのも大きなメリットですね。
コンビニオーナーになるメリット③:将来的に多店舗展開して収入を上げることが可能
最初こそ辛く険しい道のりが続くコンビニ経営ですが、軌道に乗れば多店舗展開して収入を大きく上げることが可能です。
コンビニの経営に慣れてコツを掴めたら、2号店3号店と自分のお店を増やしていくことも可能であり、多店舗展開は多くの経営者の目標ではないでしょうか。
経営が順調になっていけばオーナーが休める時間と稼ぎが大きく増えるわけですから、オーナーはこの状況を作ることを目標として頑張っています。
多店舗経営のカギとなるのが店を任せられる店長の育成となるので、オーナーは人材のマネジメント能力を磨いていく必要があるでしょう。
コンビニオーナーの末路は悲惨?コンビニ経営は地獄でやばいって本当?まとめ
今回の記事では、コンビニオーナーの経営が地獄で末路が悲惨という噂の真偽について徹底解説しました。
コンビニ店舗の倒産数や本社へのロイヤリティの問題、オーナーの労働環境に対するきつい本音から、多くのオーナーがコンビニ経営で苦労していることがわかります。
またアンケートの結果を見ても、コンビニ経営に生半可な気持ちで参入すると高確率で後悔するというのが実態のようです。
しかし、コンビニのブランドや信用を使って営業出来ることや多店舗展開という夢もあるので、本気で取り組む覚悟がある方はコンビニ経営に挑戦してはいかがでしょうか。